ニュースリリース - 2020年6月10日

シノプシス、革新的な半導体データ解析技術を提供するQualtera社を買収

より多くのシリコン・データ解析情報を取り込むことによりデザイン・インプリメンテーション品質、歩留まり、製造テスト効率が向上

2020年6月10日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス（Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS）は本日、半導体のテストや製造のための高性能なビッグデータ協調解析テクノロジで急成長中のQualtera社を買収したと発表した。同社の最先端の解析テクノロジを、シノプシスの設計者向け製造歩留まり管理ソリューション Yield Explorer^®ならびにテスト自動化ソリューション TestMAX™で活用することにより、設計段階でのシリコン情報活用プロセスの効率を向上する基盤技術が強化されるため、半導体デバイスの設計ならびに製造のシリコン・ライフサイクルを通じた品質向上を実現できるようになる。この独自の技術融合により、半導体製品の設計から出荷に当たるまでの工程で効率を最大化するカギを握るポスト・シリコン最適化ソリューションが提供されることとなる。

買収条件の詳細は公表していないが、今回の買収がシノプシスの財務に与える影響は非常に軽微である。

シノプシス　デザイン・グループ　ジェネラルマネージャー　Sassine Ghaziは、次のように語っている。「非常に競争が激しい業界でお客様の成功を最大化するためには、シリコン化前後のライフサイクルをカバーする完全に最適化されたソリューションが不可欠となります。当社のゴールは、お客様にご活用いただけるエンド・ツー・エンドのソリューションをご提供することです。今回の買収は、ダイナミックに変貌する半導体開発業界で高まるニーズにお応えできるポスト・シリコン最適化ソリューションをご提供していくという当社の方針をまさに具現化するものです」

シリコン・データの解析情報は、半導体デバイス・ライフサイクルの早期においては、設計工程でのデザインの見直しや、同じプロセス・ノードで今後異なるデザインを開発する際に用いられる様々なデザイン・モデリング・パラメータの品質向上に活用できる。ライフサイクル後期においては、詳細なテスト結果データとデザイン情報を関連付ける情報として用いられ、製造工程での歩留まり向上を実現する。Yield Explorerは、フィジカル・デザイン特性と製造プロセスの間に存在するシステマティック歩留まり低下要因を特定する。Qualtera社の高性能な解析情報をYield Explorerで活用することにより、より多くのシリコン情報をより高精度に解析することが可能となり、これまで以上に短期間での開発が可能となる。

この解析情報は、製造テスト・フロア業務の大幅な改善にも用いられる。製造データならびにテスト・データをインテリジェントに解析することにより、テスト業務の効率改善に必要なアクションが明らかとなる。Qualtera社の解析ならびに生産管理機能は、シノプシスが業界をリードするテスト自動化ソリューション TestMAXを完全に補完するものであり、より効率的なテストとより高精度な欠陥解析機能を実現する。これにより、可能な限り最小限のテスト・コストで、可能な限り高度な製品品質を確保することが可能となる。

シノプシスについて

Synopsys, Inc.（Nasdaq上場コード:SNPS）は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域（Silicon to Software）をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化（EDA）ソリューションならびに半導体設計資産（IP）のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC（system-on-chip）設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。

詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jp より入手可能。