DesignWare USB4 PHYテストチップのテープアウト成功により、USB仕様の転送速度 40Gbpsに対応したSoCの開発リスク低減と開発期間短種を実証
概要
2020年6月3日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、コントローラーIP、ルーターIP、PHY IP、検証用IPからなる業界初の完全なDesignWare USB4 IPソリューションの提供開始を発表した。DesignWare USB4 IPは、USB3.2で可能な最大データ転送速度の2倍に相当する最大40Gbpsを実現し、USB 3.xやUSB 2.0との下位互換も維持している。また、USB4、DisplayPort 1.4a TX、PCI Express、Thunderbolt 3といった異なる高速インターフェイス・プロトコルにも対応しているため効率的なデータ転送を実現でき、単一のUSB Type-Cケーブルでデータ転送、電力供給、高解像度動画転送を同時に行うことができる。
シノプシスでは、最先端の5nm FinFETプロセスでDesignWare USB4 IPのテストチップのテープアウトを達成しており、プロセスや電圧/温度の変動に対する堅牢性が高いIPであることを実証している。ストレージやPC、タブレット向けなど多岐に渡るSoCデザインで求められる機能/性能/消費電力/面積の要求を満たすだけでなく、ソフトウェア開発やデバッグ、エッジデバイスでのAIデータ転送にも用いることができる。シノプシスは、約20年間にわたってUSB IPのリーディング・プロバイダとしての地位を維持している。今回は、SoCへのUSB4の機能を組み込む際の開発リスクやバリアを下げるソリューションを設計者に提供する。
DesignWare USB4 Router IPは、サポートするプロトコル全てで効率的な接続機能を実現する。また長期間にわたる性能/相互運用性を確実なものとするため、USB Controller IPとの間で 数百万CPU時間もの事前検証が行われている。DesignWare USB4 PHY IPは、必要な全てのプロトコルに対して個別PHYとの比較で約1/3の面積で、優れた消費電力特性を実現している。USB4 Verification IPには、カバレッジ解析機能、プロトコル・チェック機能、ホスト/デバイス・ルーターでプロトコル考慮のデバッグを実行できるVerdi®テクノロジ、トンネリングされたUSB/PCI Express/DisplayPortプロトコルに対する包括的なソースコード・テストスイートが組み込まれているため、検証終了までに期間を短縮することができる。
USB-IF 社長兼COO Jeff Ravencraft氏は次のように語っている。「シノプシス社は、過去20年以上に渡ってUSB Implementers Forum(USB-IF)に積極的に参画し、USB仕様の発展に貢献してこられただけでなく、最新のUSBテクノロジの採用とチップ統合を促進するIP製品を開発してこられました。USB4を組み込んだ最初の製品の登場は2020年後半になると考えていますが、今回シノプシス社がSoC統合を実現できるUSB4 IPを早い段階から提供開始されたことは、USB4のSoCへの組込みを目指している設計者にとって大きな支援となるでしょう。シノプシス社は、世界中に出回っている何十億ものUSBベース・デバイスとの相互運用性/接続性を確かなものとする設計支援を提供することで、業界をサポートし続けてくれています」
シノプシス IPマーケティング&ストラテジ担当上級副社長 John Koeterは次のように述べている。「当社は、USBをはじめ業界で広く使われている様々なインターフェイス規格の各世代を通じて、それらに対応する高品質かつ完全なIPソリューションを業界に先駆けてご提供してまいりました。DesignWare USB IPを組み込んだ数十万ものSoCの出荷実績と、長年にわたる確かな専門技術に裏付けられた完全なUSB4 IPソリューションの提供により、設計者の皆様は、開発リスクを最小限に抑えつつ、高性能なUSB4の機能を開発対象のSoCに組み込んでくことが可能となりました」
提供可能時期ならびに関連情報
DesignWare USB4 PHY IP、Device Router IP、Controller IP、Verification IPは、主要顧客向けに既に提供を開始している。
DesignWare IPについて
シノプシスは、システムオンチップ向けの高品質かつシリコン実証済みIPのリーディング・プロバイダである。シノプシスの多岐にわたるDesignWare IP群は、ロジック・ライブラリ、組込みメモリー、組込みテスト、アナログIP、有線・無線通信向けインターフェイス(業界標準プロトコル)IP、セキュリティIP、組込みプロセッサ・コアとそのサブシステムで構成されている。IPに関連するソフトウェア開発とハードウェア/ソフトウェア統合を容易にするため、シノプシスのIP Acceleratedイニシャティブは、IPプロトタイピング・キット、IP向けソフトウェアの開発キット、IPサブシステムを提供している。DesignWare IPは、信頼性の高い開発手法、品質確保のための巨額の投資の所産であるだけでなく、包括的な技術サポートとともに提供されているため、設計者は、IPのSoCへの統合リスクを最小化し、最終製品の市場投入までにかかる期間を短縮することができる。
詳細情報は https://www.synopsys.com/ja-jp/designware-ip.html より入手可能。
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。
詳細情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。
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<お問い合わせ先>
日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940 FAX: 03-6746-3941
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