同社のハードウェアならびにソフトウェア開発部門によるソフトウェア・パフォーマンス最適化が4週間以内に完了
2019年12月20日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、高性能コンピューティング(HPC:high-performance computing)のリーディング・カンパニーである日本電気株式会社(以下、NEC)が、同社のスーパーコンピュータ SX-Aurora TSUBASAの検証に用いるエミュレーション・ソリューションとしてシノプシスのZeBu® Server 4を採用したことを発表した。高い検証性能と拡張性を持つZeBu Server 4とシノプシスVirtual Hostソリューションの活用により、NECは、パフォーマンス・ボトルネックの解析に用いるエミュレーション環境の立ち上げを4週間以内に完了した。同社がこれまで用いてきたエミュレーション・システムでは不可能だった。Virtual Hostソリューションを用いることで、デバイス・ドライバ、OS、アプリケーション・ソフトウェアと、ZeBu上で仮想的に構築したハードウェアの相互運用が可能となり、システム開発を実チップ完成前の段階へ前倒しで実現した。また、実チップ上で数週間以内にパフォーマンスのボトルネック箇所を特定してファームウェア・パフォーマンスの問題を修正することは不可能であったが、デバッグ時の可視性が高いZeBuを用いることより解決できた。
日本電気株式会社 AIプラットフォーム事業部 事業部長代理 池田明生氏は次のように語っている。「スーパーコンピュータの開発では、多岐にわたるアプリケーション・ソフトウェアを開発中のHPSアーキテクチャ上で実行し解析する必要があります。ZeBu Server 4によって、HPCホスト・ソフトウェアに手を加えることなく実行し、チップ・テープアウトに先んじて数十億ものソフトウェア・サイクルを流すことが可能になりました。その抜きんでたパフォーマンスと検証環境を非常に短期間で構築できる特長から、当社はZeBu Server 4を選択しました」
ZeBu Server 4は、競合製品よりも2倍高速な性能と多岐にわたる仮想化ソリューションを提供する、業界最速のエミュレーション・システムである。設置面積が小さくて済み、最大の競合製品と比較しても消費電力を1/10に削減できるため、ソフトウェア開発部門やハードウェア検証部門は、必要に応じてエミュレーション・ファームを効率的に拡張でき、最も複雑なデザインにも対処できるようになる。また検証部門では、ZeBuの活用により、設計者が想定したシナリオではなく実際のソフトウェア・ワークロードを用いて解析を実行できるため、ハイパフォーマンスなアーキテクチャを持つ製品の消費電力に関わるクリティカルな問題点を見逃すリスクを削減でき、パフォーマンスと消費電力の要求を満たしているかどうかのバリデーションが可能となる。
シノプシス ベリフィケーション・グループ マーケティング&ビジネス・ディベロップメント担当副社長 Rajiv Maheshwaryは次のように述べている。「当社は、新しいマーケット・セグメントで求められる厳しい開発期間短縮の要求への対応を可能にする、これまでにないエミュレーション・ソリューションを提供するため、業界をリードする検証チームやソフトウェア開発チームと協業を重ねています。ZeBu Server 4とVirtual Hostソリューションは、そうした企業が開発に取り組んでいる最先端SoCの検証にかかる期間を短縮できるハイパフォーマンスなエミュレーション・ソリューションをご提供しています。今回、当社のVirtual Hostソリューションが、NEC様のHPC開発プロジェクトに大きな貢献をできたことに非常に喜びを感じております」
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software™)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。
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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
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