AMD社のEPYCプロセッサ・ベースのサーバー環境向けにZeBuとシミュレータ VCSを最適化していく協業でも合意
概要
AMD社は、ZeBu® Server 4を社内標準のエミュレータとして採用することによりエミュレーション容量を拡張、プロセッサ/グラフィック・チップ/ゲーム向けチップの開発期間を短縮
ZeBuが、高性能エミュレーション・システムを活用して実チップ完成前段階での早期ソフトウェア開発を目指すAMD社の開発戦略を支援
AMD社の顧客企業の実際のソフトウェア・アプリケーションを実行して、新しい高性能チップ・アーキテクチャの消費電力と性能の解析をプロジェクト早期段階で実行
AMD社のEPYCTMプロセッサを採用するシノプシス顧客企業向けに性能を最適化
2019年10月30日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス(Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS)は本日、AMD社が、増加しているプロセッサ/グラフィック・チップ/ゲーム向けチップ開発プロジェクトでの検証期間短縮のため、シノプシスのエミュレーション・システム ZeBu Server 4を複数年にわたって使用する契約で合意したことを発表した。今回の契約の一環として、シノプシスは、AMD社のEPYCプロセッサを用いたサーバーシステム向けにZeBuとシミュレータ VCS®を最適化していく。AMD社は、この高性能エミュレーション・システムを活用して、顧客企業への早期ソリューション提供を継続するという開発戦略を推し進めていく。シノプシスとAMD社は、ソフトウェア・ドリブンの消費電力ならびに性能解析、ハイブリッド・エミュレーション、バーチャル・ホスト・ソリューションに加えて、システムレベル・デバッグ、アナログ/ミックスドシグナル・エミュレーションに向けた協業も展開していく。
AMD社 Emulation and Fast Platform Modeling シニア・フェロー Alex Starr氏は次のように語っている。「高い処理性能が求められるプロセッサ、グラフィック処理やゲーム向けチップのデザインは、劇的な複雑化を続けています。当社の開発戦略にとって、高性能なエミュレーション・システムの有無は重要な要件となっています。ZeBu Server 4を活用することにより、当社の新しいチップ・アーキテクチャの消費電力や性能を効率的に解析し、お客様のソフトウェアを実行することよってハードウェアにどれほどの負荷がもたらされるかを確認することができます」
ZeBu Server 4は、他社のエミュレーション・システムよりも2倍高速に動作し、さまざまな仮想化ソリューションを提供する業界最速のエミュレータである。設置面積が小さく、消費電力も他社のそれと比べて1/10で済むため、ソフトウェア開発者、ハードウェア検証エンジニアは、最高レベルの複雑性を持つデザインに対してもエミュレーション・ファームを効果的に拡張して対処することができる。またデザインに求められる性能と電力消費を確認するにあたって、設計者が想定したシナリオではなく、実際の顧客企業のソフトウェア・ワークロードを用いて解析を実行できるため、高性能なチップ・アーキテクチャで電力を大量消費する箇所を見逃すリスクを削減できる。
AMD社の新しいEPYC 7002プロセッサ・ファミリーを用いたサーバーシステム向けにVCSを最適化した最初の結果では、デュアル・ソケットのサーバー構成がシングル・ソケットで可能となり、トータル・オーナーシップ・コストを削減できた。さらに、前世代のEPYC 7000プロセッサ・ファミリーベースのサーバー環境で同じデザインとテストベンチ実行した場合と比較して、シミュレーション・スピードが30%以上向上した。*
* 前世代システムでのCPUテストケース
EPYC 7000プロセッサ・ファミリー上でVCSの2015.09-SP2-10バージョンを使用
HPE Apollo am35、 CPU:7371 AMD EPYCプロセッサ x 2、SMT不使用、 メモリー:サムスン64GB DDR4 2666MHz LRDIMM<1TB> x 16(チャネルあたり1 DIMM、合計16 DIMMs)、 NIC:インテル10G X550T、 SSD:東芝1.92TB SATA-6GBPS SFF MLC、 BIOS:1.0b、 OS:Red Hat Enterprise Linux Workstation release 7.5
現行システムでのCPUテストケース
EPYC 7002プロセッサ・ファミリー上でVCSの2015.09-SP2-10バージョンを使用
AMD EPYC 7742、 AMD Daytona Engineering Platform、 CPU:7742 64-Core AMD EPYCプロセッサ x 1、SMT不使用、 メモリー:マイクロン 32GB DDR4 2933MHz<512GB > x 16(チャネルあたり1 DIMM、 合計16 DIMMs)、1CPUあたり8 GB、 NIC:メラノックス・テクノロジーズMT27710 Family [ConnectX-4 Lx] 10Gbit/秒、 SSD:マイクロン1.6TB 9200 MAX NVMe SSD、 BIOS:1001c、 OS:Red Hat Enterprise Linux ComputeNode release 7.7
シノプシス ベリフィケーション・グループ マーケティング/ビジネスデベロップメント担当副社長 Rajiv Maheshwaryは次のように述べている。「最先端のイノベーションを展開するマーケット・メーカー各社との協業は、長年にわたって当社の戦略として機能し続けてきました。AMD社と当社は、AMD社の顧客企業に早く結果を出していくために、エミュレーション・テクノロジの向上に向けた協業を続けています。AMD社のEPYCベース・サーバー向けにZeBuとVCSを最適化していく取り組みも含めて、両社はソリューションの新たな章の扉を開いていくでしょう」
参考情報
ZeBu Server 4に関する詳細は、下記より入手可能。
https://www.synopsys.com/ja-jp/verification/emulation/zebu-server.html
シノプシスについて
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報は、https://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。
Synopsysは、Synopsys, Inc.の登録商標または商標です。
その他の商標や登録商標は、それぞれの所有者の知的財産です。
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日本シノプシス合同会社 フィールド・マーケティング・グループ 藤井 浩充
TEL: 03-6746-3940 FAX: 03-6746-3941
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