ニュースリリース - 2019年8月6日

シノプシス、QTronic GmbHの買収で合意

買収により、車載機器向け仮想開発ソリューションを拡充し車載システムならびにソフトウェアの開発短期化を支援

2019年8月6日 カリフォルニア州マウンテンビュー発 - シノプシス（Synopsys, Inc.、Nasdaq上場コード:SNPS）は本日、車載ソフトウェア並びにシステム開発向けシミュレーション/テスト・ツールのリーディング・カンパニー QTronic社（本社：ドイツ）の買収で最終合意に達したことを発表した。買収によりOEMならびにTier.1企業向けのオートモーティブ開発ソリューションを拡充し、経験豊かなエンジニアが加わることにより新たなテクノロジ開発や顧客企業による採用を加速する。

買収作業は今後、所定国の規制当局への報告も含めた既定の手続きを経て、シノプシス2019会計年度の第四4半期に完了する予定である。買収条件の詳細は公表していないが、今回の買収がシノプシスの財務に与える影響は非常に軽微である。

車載ソフトウェアは大規模化が急激に進んでおり、ハードウェア（半導体）/ソフトウェア/その他の物理的構成要素の相互作用の複雑化も相まって、次世代のパワートレイン/電気自動車/先進の運転支援ならびに自動運転システムを開発している自動車メーカーや部品メーカー各社は、非常に大きな開発課題に直面している。こうした課題を乗り越えるため、各社は、仮想的な開発環境やテスト環境を導入して、より早い段階でソフトウェア開発を開始し、製品出荷後も遠隔操作による継続的なシステム・アップデートやテストを可能にする取り組みを加速している。QTronic社のシミュレーションならびにテスト・ツールが加わることにより、車載エレクトロニクス・システムのサプライチェーン全体のシステムならびにソフトウェア開発を支援するシノプシスの包括的なオートモーティブ仮想開発ソリューションの提供が加速する。

シノプシス　ベリフィケーション・グループ　ジェネラルマネージャー　Manoj Gandhiは、次のように語っている。「半導体開発企業からOEM企業に至るまで、自動車関連企業各社は、複雑化が進むソフトウェア・リッチな車載エレクトロニクス・システムの開発/検証/テストにかかる期間の短縮に取り組んでいます。QTronic社の買収により、仮想プロトタイピング・ソリューションのリーディング・カンパニーとしての当社の地位を強化し、自動車関連企業各社がより高品質なソフトウェアをより早い段階で開始し、かつ開発期間を短縮できる強力な仮想開発/テスト・ソリューションを提供し続けてまいります」

QTronic GmbHについて

QTronic GmbHは、2006年に設立、車載ソフトウェアの仮想バリデーション・ソリューションのリーディング・カンパニーである。主力製品のSilverは、仮想ECUプラットフォームを用いて、路上テストやテスト装置による開発タスクをWindows PC上で実行可能にする。もう一つの主力製品TestWeaverは、最小限の仕様から最適なテストシナリオを自動生成することで、人手では不可能なインテリジェントなテストを実現するテスト自動化ツールである。詳細な情報はwww.qtronic.de/より入手可能。

シノプシスについて

Synopsys, Inc.（Nasdaq上場コード:SNPS）は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域（Silicon to Software）をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化（EDA）ソリューションならびに半導体設計資産（IP）のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第15位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC（system-on-chip）設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。詳細な情報はhttps://www.synopsys.com/ja-jpより入手可能。